fishive! 開設5周年記念総力取材!インタビュー
「全部答えて!羽毛田さん!!」
ついに5周年を迎えた当サイトですが、ここまで続けてこられたのも、ほんと社交辞令じゃなくて羽毛田さんを大好きなファンのみなさんのおかげであります。
なにか皆さんに喜んでいただけるイベントはないかなと考えたんですが、やっぱりこれが一番かな、とまたまた敢行いたしました、「はけちゃんインタビュー」。
羽毛田さんにもいっぱいご協力いただいてるのに恐縮ですが、恐縮と言いながらまたまたこき使っちゃいました。ほんと、いつもすみません、羽毛田さん。
今年の活動について
少し早いですが、今年をふりかえってお聞きします。
今年は本当に忙しい年になりましたね。ライブ出演も多かったし、多作な年でもありました。まず、ご自分で振り返って、どんな年でしたか?
近年まれにみる忙しい年でした。
昨年も同じことを言っていたけど、記録は更新されたかも。
これほどの忙しさを元気で乗り切った、その秘訣は?
年を追うごとに元気になっていく自分がいます。
これは何かの陰謀なのか、体崩壊への道を加速していっているのかわかりませんが、体の作り方というか動かし方というかエネルギーの流れ方というか、体と効率よく付き合う方法が上手になってきたような気がします。
動かしたり、休ませたり、鍛えたり、少し負荷をかけたり、エネルギーを補充したり、これらはタイミングと量が大切です。それがどうも上手になってきたような気がします。
ちょっとプライベートなことについて…。
以前、開設1周年記念のインタビューで羽毛田さんのお気に入り、というテーマのインタビューをお願いしましたが、あれからもう4年たっているので最近の羽毛田さんのお気に入りなどについてお聞きします。
音楽について
まずは音楽関連から。
今気になっているジャンルとか、楽器とか、これを作品に取り入れてみたいな、と感じるような音楽的要素はありますか?
人間万葉歌: 阿久悠
このアルバムにはまってます。彼の作詞した作品のベスト盤。すべてオリジナル音源で、どれも素晴らしすぎる。ぜひとも良いところを取り入れていきたい。
ちょっと秘話になりますが、私が中学生のとき、羽毛田少年がおもむろに私の前に椅子(いわゆる学校椅子)を置いて「このリズムがたたけるか?」と挑んできたことがあったんです。座面を太鼓がわりにたたいてみろと。
そのリズムとは、四分音符・八分休符・八分音符・四分音符・四分休符が1個ずつ、つまり「タン・ン・タ・タン」というリズムだったのですが、「これは簡単そうでなかなか叩くのはむずかしいんだ」と羽毛田さんが言うのを聞いて、ちょうどフルートでその八分休符のジャストな感覚をつかんで、さらに八分音符をすべらずに四分音符につなげることに毎日心を砕いていた私は「こんなことに気が付いてる人が他にもいるんだ」と妙に感動した覚えがあります。
そのことはよく覚えてるよ。その相手がkingyoちゃんだったのはよく覚えてないんだけど、それは、カーペンターズのどの曲か忘れたけど「トンントトン」とバスドラムみたいな低いパーカッションが入っている曲があってそのリズムに異常に反応していたときでした。
いまでも、その記憶は生きていてパーカッションをやるときに僕のアレンジではよくでてきます。
羽毛田さんがこの話を覚えていたとは、びっくりです!たぶん少年は、私だけじゃなくて何人かに挑んだんだろうと思いますけど(笑)
ライブ・イマージュの中で、ピアノを弾かないときはパーカッション担当がすっかり定着した羽毛田さんですが、それを見るたびに、そのエピソードを思い出してしまいます。
ところで、今さらですが、リズムを正確に、安定して刻むコツってありますか?
(私、イマイチリズム感が悪いみたいなんですけど…)
寝ても覚めてもメトロノームと一緒に生活をする。
羽毛田さんにとっては専門外の打楽器ですが、これを叩くのは得意!という楽器はありますか?または、叩いてみたい打楽器、これから作品に取り入れてみたいなど、興味のある打楽器はありますか?
ピアノの次に好きな楽器は「ドラム」です。本当はピアノより好きかも。
なので、ドラムが本当にうまくなれたら最高だとおもう。
一時一生懸命練習したことがあったけど、やはり人には才能というか向き不向きがあるのねって感じでした。
映画について
最近何か映画見ました?
今年、デビッド・リンチの「ツインピークス」のボックスセットがでたので
早速購入して楽しみました。見たことのない人はぜひ見てください。
チェリーパイが食べたくなるよ。
お笑いについて
いまだに続々と新人が出てはブレイクし、見かけなくなりを繰り返す浮き沈み激しいお笑い界ですが、最近気になる芸人さんはいますか?
「はんにゃ」特に「ずぐたんずんぶんぐんゲーム」というネタが最高!
最近のお笑いについて、何か語りたかったら語ってください。
お笑いの世界は厳しい!まさに戦国時代。音楽みたいにゆるくないのでたいへん。結果がどんな人にでもわかるからスポーツ選手と同じです。
だけど、一発だけ強力なギャグを持ってでてくる人はブレイクするときはすぐするけど長くは続かないでしょ。結局残っていくのはバランスが取れていて、やはり実力がある人だけ。
音楽家もいっしょだなあと、勉強してます。
本や雑誌について
最近読んだ本で面白かったものは?
読書ではないけど、西原理恵子 毎日かあさんシリーズ
西原は昔から好きだけど、このシリーズはお子さんをお持ちの方に特に読んでいただきたい。
今度羽毛田さんの記事が載った「キーボード・マガジン」が発売されますが、ご自身がよく読む雑誌はありますか?(※2008年12月10日発売です)
イブニング、スペリオール、ニューズウイーク
スポーツ、フィットネスについて
以前おうちでヨガやフィットネスをしていると聞きましたが、最近はどうですか?何か新しいものには出会いましたか?
「四股」男はだまって四股!
「シコ」ですか!羽毛田さんがシコ踏んでるところ、想像つかないですが…。羽毛田さんは以前からいろんな健康法を試されてましたが、これが一番の健康法だなと思うのはなんですか?
やはり、食べ物です。病の起源でもやってたけど、日本人のからだに合った、また自分のからだに合ったものを食べるということが大切ですね。
なるほど。では、プライベートはこのくらいにして…
お仕事のこと@劇伴について
去年、4周年記念のときに、サントラ作品だけにしぼったインタビューをしようと思ったのですが、あまりに聞きたいことが多いのと聞き方が難しいのとで、挫折しちゃいました。今回はかいつまんでお聞きしたいと思います。
今年はアニメ・ドラマ・映画・ドキュメンタリーと、すべてのジャンルで音楽を担当されましたが、それぞれ全く違う音世界で、どうしてこんなにアイデアが出るんだろう、とMy七不思議の一つなんです。
画像、映像、脚本などの素材を見ると、アイデアやイメージがぱっと湧き出る感じなのですか?
やはり違うジャンルのものが次にくるときは、立ち上がりに時間がかかります。からだというか、脳の状態をその仕事にあったモードに変えるのに時間がかかるので苦労します。最初のとっかかりのようなものができると(これはイメージでもメロディーでも楽器でもリズムでもなんでも良い)あとは早いんだけど、そこに行きつくのに悪戦苦闘、七転八倒することもしばしば。
逆に、何も出てこない!という困った経験をされたことはありますか?
そんなことはしょっちゅうで、いつでも先に言ったようにモードが切り替わるまでというか始めのとっかかりに至るまでは、「自分も、もはやこれまでか!」と思い詰めます(笑)
サントラは、通常の作曲と違って、シーンごとにものすごくたくさんの曲数を要求されると思うのですが、これを限られた時間でこなせる手法・ワザ・テクニックはあるのですか?企業秘密でなければ教えてください。
特にこれといった技はないけれど、やればやるほど早くなっているような気がしま す。仕事はなんでもいっしょですね。数をこなして慣れてくると手早くできるものです。
最初にサントラアルバムが発売されたのが、1995年の「FOR YOU」だと思うのですが、それから13年、サントラについての考え方とか作る手法などは、どのように変遷しましたか?
最初のころは、サントラ盤つまりCDが発売されることを意識してこの曲はサントラに入るとか、サントラに入らないとか、またサントラに入るからこんな間奏をいれてみようとか考えていたけど今は、CDとしてパッケージされるかどうかとかはまったく意識しなくなりました。
image時代に入ってからのサントラ作品は、以前にも増してストリングスがフィーチャーされているように思うのですが、やはりimageでストリングスの方々と共演されたことは羽毛田さんの音楽に影響を与えましたか?
かなりの影響があるのでは。
いままでの録音スタジオだけでなく、リハーサルなどで生のストリング部隊といっしょになることで生音の特性や、それぞれのパートの特性、様々な奏法を身をもって感じることができたこと。
また、どんなスコアーが弾きやすいとか、燃えるとか、つまらないとか奏者の気持ちとか共通言語とかを、会話のなかからわかったこととか。
そんなことから、ストリングスアレンジがとっても楽しくなっっていきました。
以前、サントラを中心に作曲されている音楽家の方が「劇伴はしばりが多くて苦しくなるときがある」ということを話されているのを雑誌で読んだことがあります。
羽毛田さん自身はそのしばりをとても楽しんで作っていらっしゃるように思えるのですが、実際はどうですか?
しばりがあるから面白いわけで、なんでも好きなように作ってといわれたらものすごく困ります。
お仕事のこと@夏フェス。
今年は7年ぶりに北海道の「RISING SUN」に出演されたり、その他各所で野外ライブに参加されましたが、久々の野外フェスはいかがでしたか?
ミュージシャンだというのをとても実感できるし、やっててよかったって思える瞬間かも。
ライブはやっぱり楽しいし、それが野外でたくさんの観客やミュージシャンが集まっているところで演奏するのはなおさら楽しいわけです。
お仕事のこと@ライブ・イマージュ。
今年は、通常のツアー以外に大きなイベントの中のプログラムの一つとして行われたり、キャンペーンの景品として行われたり、多様なパターンで開催されたライブ・イマージュですが、単発的であるにもかかわらず長年培ったチームワークで調和が取れていて、さらに単発ゆえの爆発的パワーで私の参加した公演はどちらもとてもいいステージだったと思います。
音楽監督を務めた羽毛田さんご自身のご感想は?
<Soul Switch>
こういった何かメッセージを伝えるイベントの一環でイマージュのコンサートをやるのはイマージュにとってはとてもいいことだと思うし、イベントにとってもイメージ的にいいことだと思います。これを機会にいろいろなイベントの一環でイマージュを使ってくれたらと望みます。
<天然美香ジャスミン茶プレミアム>
お茶のイメージにはぴったりでしょう。これを考えた伊藤園さんえらい!来年はぜひ公式スポンサーに名乗りをあげていただきたいなと。
お仕事のこと@その他のステージ
今年特に記憶に残ったのが、J-WAVEの20周年記念ライブでした。
あまりにバンドメンバーが上手で、あまり知らないアーティストの出番でも、全く緩むことなく最初から最後までがっつり楽しめた感じでした。
羽毛田さんはミュージックディレクターとして全体を指揮され、ピアニストとしてもピアノ弾きっぱなしでしたが、ご自身初めてのパターンだったと思います。ご感想は?
結構ピアノを弾くのが大変で、終わった時は倒れそうでした(笑)
普段からピアノをちゃんと弾いてないというだけの怠け者の話ですけど。
ひとりのアーティストをサポートするより、いろいろな人が出てくるのでミュージシャンとしてはやりがいがあって、メンバーみんな楽しかったんだと思います。
また、それぞれのアーティストにそれぞれの気合をいれなくてはいけないので、アーティストが変わるたびに新たな緊張感を持って臨むので演奏もびしっとしてたのかもね。
最後に、このサイトについて
羽毛田さんやファンの皆さんの多大なご協力のおかげで、大いに盛り上がりつつ、このサイトも5周年を迎えることができました。
とりあえず、リニューアルしてみたんですけど、新しいサイトはいかがでしょ?
とてもわかりやすくなっていて、初めて訪れた人にも優しくてとても良いです。
ありがとうございます!ところで、こんなこと聞くのはおこがましいんですが、もしこのサイトが、少しでも羽毛田さんのお仕事や日常のパワーの元になっていれば、こんなにうれしいことはないのですが、「こんな使い方してて便利だ」とか「こういうのがうれしい」とか、そんなことがあれば教えてください
自分が現在やっている仕事のことがよくわかる。
CDの発売日がすぐにわかる。コンサートの日がわかる。開演時間とか会場とかが正確にわかる。
えっと、あのアーティストのこないだやった曲の題名なんだっけとか、ドラマは何チャンネルの何時からだっけとかとにかく、なんでもすぐにわかる。このような使い方をしているので便利で、うれしいです。
BBSで、コンサートや、CDや、ドラマなどの感想がすぐに聞くことができてとってもうれしいです。
BBSで、どこでどんな曲が流れたとか書いてあるのを読むと、みなさんが自分の曲たちに愛情を持っていてくれる事を感じることができて感無量!
最後にファンの皆さんに宛てたメッセージをよろしくお願いします。
kingyoさん、5周年おめでとうございます!そしてこのサイトを支えてくださったみなさんありがとうございます!
ゴンチチも30周年、小松亮太も10周年、なん十周年続くアーティストがいる中、このサイトも次のステップ10周年目指して頑張りましょう。
それにはまず当の本人、わたくし羽毛田が、fishve!に楽しいネタを提供できるよう頑張らなくてはなりません。日々精進して話題な作品をだしていけるよう頑張りますので、今後もfisive!をみなさんで支えていってください。
kingyoさん、応援してくださっているみなさん本当にありがとうございます。
<インタビュー後記>
羽毛田さん、ほんとにお忙しい中、またまたご回答スピード提出ありがとうございました!またまた長かったですね、すびばせん。
開設からあっという間の5年間でしたが、音楽をめぐる環境も、インターネットや情報機器をめぐる環境もずいぶん変わりました。羽毛田さんの音楽活動が続く限り10周年でも20周年でも50周年でも当サイトは後を追いかけますが、そのとき音楽配信をめぐる環境、そしてこのサイトをめぐるWEB環境はどのように変わっているのでしょう?そちらもちょっと楽しみな書庫番です。ってか、技術的についていけるんだろうか、自分…。
そんな心細げな書庫番ですが、どうぞこれからも、皆様サポートよろしくお願いします!(081206 kingyo)