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 柴田淳ツアー2007〜しばじゅん、はじめました!〜東京公演

070317 kingyoのレポート@東京厚生年金会館

おみやげ画像あれこれ

バンドマスター
あれこれ

ライブレポート

◎○ しばじゅん、はじめまして ○◎

柴田淳という美人で歌の上手なシンガーソングライターがいて、その歌世界はかなり独特らしいということは前から知ってはいたのですが、私がしばじゅんを聴き始めたのは、羽毛田さんが関わることになったシングル「白い世界」、アルバム「わたし」からです。

2004年の終わりごろ、羽毛田さんから「柴田淳の次のシングル・アルバムやります。この人の歌はとても素敵です。」というお知らせをもらい、「どんな人なのかな」と過去のアルバムをレンタルして聴いてみたのがはじめての出会い。最初はその独特の歌い方が耳慣れなくて、「なんかねっとりしてるな」とか「昔のフォークの女の人みたいだな」とか、実は第一印象はあまりよくありませんでした。

ところが、羽毛田さんが参加したアルバム「わたし」をお店で買って、運転しながら何も考えずに車のCDプレイヤーにディスクをほうりこんで聴き始めたその瞬間から…私はずぶずぶとしばじゅんの世界にはまっていきました。
「わたし」はその日以来、常に私のそばにあるアルバムです。毎日聴くわけではないけれど、ふと思い出した瞬間無性に聴きたくなるので、いつも仕事机の周辺にあります。

その後レコード会社が変わったり、羽毛田さんが関わらなくなったりという時期もありましたが、なんとなく気になって「花吹雪」とか「紅蓮の月」はシングルを買って聴いていました。
そして昨年の暮れ、また羽毛田さんから「しばじゅんの次のシングルのカップリングとアルバムやります。」さらに「初めてのツアーのバンマスやります。」と嬉しいお知らせが。
私の2007年はしばじゅんツアーのチケット取りで幕を開けました。
何度かの敗北のあと抽選予約に奇跡的に当たり、記念すべきツアー初日の東京厚生年金会館のライブに参加することができました。

◎○ 開演はちょっと遅れた ○◎

会場の東京厚生年金会館に来るのは、ブランフォード・マルサリスの来日公演以来17年ぶりだったので、新宿三丁目の駅から地上に上がった後少し迷ってしまって、交番のおまわりさんに道を聞きました。
教えてもらったとおり歩道を歩いていると、行く手になんだか人の行列が…まさかしばじゅんライブのお客さんだと思わなかったので入り口まで行ったら、なんと開場が遅れているのでお客さんがみんな並ばされていたのでした。またずずーっと来た道を戻って列の最後尾に並びましたが、この行列がミタメよりもずっと長くて、会館の裏手まで続いていました。「なんかディズニーランドの行列みたいだな」と思っていたら、前に立っていた男の人が「ディズニーランドみたいだ」と言ったので、みんなおんなじこと考えてるんだなぁとおかしくなりました。

暖冬だったわりには3月の東京はけっこう寒くて、この日もかなり肌寒い感じでした。「うぅ。寒い」と耐えているうちにようやく開場になり、ホールに入ることができました。
チケットが取れたのがほんとに最後のほうだったので、今回の席は2階の少し後方でした。でも、どまんなかだったので音を聴くならベストポジション。最初から最後までとてもバランスよい音を楽しむことができました。

東京厚生年金会館

◎○ ライブは「あの曲」から始まった ○◎

たぶん開演予定の6時から20分ほど遅れていたと思いますが、いよいよライブが始まりました。
ステージが暗くなって、まずバンドメンバーが登場。羽毛田さんはステージ下手に据えられたピアノ席に座って、いつものようにタオルで手をゴシゴシ。

最初の曲のイントロが始まったとき、それはギターの音から始まったのですが、一瞬何の曲かわかりませんでした。羽毛田さんのピアノが合流したとき、「これは『お帰りなさい。』じゃないかっ!」
カーステに「わたし」をほうりこんで初めて聴いたとき最初に耳に飛び込んできた、あのアルバム冒頭の曲。この曲がきっかけで、しばじゅんにはまりこんで行った、大好きな曲です。
たぶん、これまでのしばじゅんの作品からすると少し異色かもしれないんだけど、かっこいい!あとでクレジットを見て羽毛田さんのアレンジだと知ったので、はけちゃんびいきではなく気に入った曲です。(まぁこの音使いのかっこよさと美しさは、羽毛田さんしかありえないよな、とも後で思いましたけど…。)

そんな私のとっておきの1曲がライブのスタートになっていて、もう大感激でした。
ただ、やはりはじめてのツアーの初日の最初の曲、なのでしばじゅんアガってないはずがない…ちょっと高音がはずれ気味で、声もまだよく出ていない状態だったので、ザンネンといえばザンネンでした。
聴いてるときは感激のあまり気がつかなかったんだけど、その後彼女がぐいぐい調子をあげていったのを見て、「あ、『お帰りなさい。』は後半で聴きたかったかも」とワガママになりました。
でも、とりあえずあのかっこいいイントロを、羽毛田さんのナマピアノで聴けたんだから、いっか。

ステージが明るくなると、しばじゅんの衣装がはっきり見えました。たぶんベージュの、ドレス。ステージまで遠いので双眼鏡で見てみたら、やっぱり美人でした。
羽毛田さんはというと、今日は黒系でグレイの模様がまざっているようなシャツと、濃い茶系のズボンと黒の靴、というお衣装のように見えました。ライトが当たっているので、色は多少違ったかも。

次の曲は、「夢」でした。アルバム「ため息」の冒頭の曲で、とってもよい曲です。
嵐の二宮和也君がライブで「勝手に」歌って有名になったそうです。しばじゅんはかなり「勝手に」を強調してたけど、二宮君が気に入ってライブで歌いたくなった気持ち、わかるな。メロディも親しみやすいし、歌詞もすごくいいです。
「お帰りなさい。」もそうですが、この曲も発声という意味ではすごくリスキィというか、最初に持ってくるにはむずかしい曲だと思うのですが、この2曲で声を出す準備ができたのか、それ以降声の調子がものすごくよくなりました。

◎○ 初MCは・・・「グダグダ」 ○◎

ライブの後、Webに上がっているお客さんの感想をいくつか読んでみました。いろんな意見があるのは当たり前なんだけど、なぜかたくさんの人が共通して書いていたのが「MCはグダグダ」という表現でした。まさに私が彼女のMCを聞いて最初に浮かんだ言葉・・・(笑)
2曲目の後、最初のMCで「〜にようこそいらっしゃいました」みたいな感じで挨拶をするためにツアーのタイトルを言おうとしたのですが、これが何回言い直しても正解にならない・・・というか、どんどん正解から遠のいてゆく…とうとう、やさしいファンの方が客席から正解を教えてあげました。
こ、これは尋常じゃなく緊張してるのかな?歌も少し声が震え気味だったし、大丈夫かなー。ファンの人が「がんばって!」とか、ばんばん声援を飛ばしていました。

お客さんは20代から50代くらいまでの年齢層で、特に20代後半から30代が多いのかなと思いましたが、とにかく私のまわりは男性ばかり。しばじゅんからの「はじめて動くしばじゅんを見たという人は?」(私はじめ、かなりの人が挙手)に続いて「一人できたという男の人は?」という質問に、けっこうな数の人が手を上げていました。そんな男性ファンたちは、ときにしどろもどろ、かと思うと急にベテラン歌手みたいに饒舌になったりと、アップダウンを繰り返すしばじゅんを、客席からものすごくフォローしていました。自分の娘が初めてステージに立ったお父さんみたいな心境なのかな、となんだか微笑ましかったです。

◎○ 3曲目「紅蓮の月」から別人になった ○◎

「最近私を知った人はこの曲からというのが多いんじゃないでしょうか」という通り、フジテレビの昼ドラ「美しい罠」の主題歌として有名になった「紅蓮の月」が次の曲でした。

実は、この曲は羽毛田さんが関わらなかったので、当時あまりよくチェックしていなかったのだけど、去年の夏に中孝介さんのインストアライブを聴きに銀座の山野楽器に行ったとき、1階のポップスのフロアにでかでかと「紅蓮の月」の看板がかかっていて、「あ、しばじゅん頑張ってるんだ」と思ってそこでCDを購入したのでした。まさかその半年後、また羽毛田さんが関わるようになって、しかもライブで羽毛田さんのピアノをバックにこの歌を聴くことになるとは、そのときは思いもしませんでした。

この曲は最新アルバム「月夜の雨」にも収録されていますが、ドラマチックでとても陰影のある曲。羽毛田さんのピアノをベースに、古川さんのアコースティックギター、そこに切り込む中村さんのチェロがとても素敵でした。そして何より、この曲からしばじゅんの歌がどんどんよくなっていきました。音程が安定し、声も響いていて、「本当に初ツアー?」と思うくらい落ち着いた歌唱でした。私のつれはしばじゅん初体験でしたが、途中で「この人歌うまい…」とつぶやいていました。

ところで、ステージの背景には細長いスクリーンがあったのですが、この曲の時は満月の絵。しばじゅん関連のデザインものは、CDのディスクなどもとてもきれいですが、このライブのバックの映像もしばじゅんらしい美しいものばかりでした。

◎○ 切ない歌「君が思えば」 ○◎

次は「月夜の雨」の羽毛田さんアレンジ曲、「君が思えば」でした。
曲調も歌詞もさびしげで、胸に迫る歌ですが、この歌を聴くたびに、「これはいったいどういうシチュエーションなんだろう」と思ってしまいます。私が想像するのは、男の人が息を引き取る直前で、体は動かないけどまだ意識がかすかにあって、自分の傍らで泣きながら彼の名を呼ぶ恋人に「僕は君が思えばそこにいる…」と心の中で語りかけている、そんな場面なのですがどうなんでしょう。とにかく切ない歌です。
アルバムで西海孝さんがマンドリンを弾いているパートは古川さんがマンドリンを弾いていました。

◎○ 突如のハイテンション「王子メドレー」 ○◎

王子メドレーとは、
拝啓、王子様☆(「ため息」収録)
いつか王子様も♪〜拝啓王子様☆続編〜
 (「わたし」収録)
つまおうじ☆彡(拝啓王子様☆第三章) 
(「月夜の雨」収録)

という、「わたし」とギタリストでお風呂屋さんのせがれの「王子」の愛の遍歴の物語なんですが、しばじゅんの作品の中で唯一陽気な手拍子可能な作品群です。
これはもうファンの間じゃ合言葉みたいな曲だし、オーディエンスとしてもノリノリになりたかったんですが、あまりに突然しばじゅんが「王子メドレー行ってみよぉ〜」とハイテンションに変貌したので、私、正直置いていかれました…。でも、拝啓、王子様☆の羽毛田さんのピアノはかなり見もの聴きものでした。あのイントロのフレーズをなまで聴くのは感動!でした。

この曲で、しばじゅんはいったん退場してゆきました。衣装替えかなと思ったら、羽毛田さんも水を一口飲んで舞台袖に消えてゆきました。羽毛田さんもお衣装チェンジ?

◎○ 宮川さんのエレクトリックタンバリン ○◎

やっぱりしばじゅんは衣装替えタイムでしたが(羽毛田さんは違った)その間、ドラム&パーカッション担当の宮川さんがエレクトリックタンバリンの妙技を見せてくれました。手で叩くだけじゃなくて、足で何かペダルを踏んでいて、ぶわーっと不思議な音が鳴っていました。遠かったので、よくわからなかったけど、タンバリンを叩くのはとっても上手でした。

◎○ 羽毛田さんにSOSするも… ○◎

黒いドレスに衣装チェンジしたしばじゅんと、元通りの羽毛田さんがステージに戻って、バンドメンバーの紹介が始まりました。ドラム・パーカッションの宮川剛さん、ギターの古川昌義さん、チェロの中村潤さん、ベースの石川具幸さん(‘ともくーんて感じ’)と紹介して、最後が羽毛田さんでした。羽毛田さんは手を振っておじぎをしましたが、なぜか男の人の声援が多かった…。わーみたいな感じで。鬼束ちひろさんのライブなどで羽毛田さんを知っている人がけっこういたのかもしれません。

メンバー紹介は無事にすんだものの、ここでしばじゅんはすっぱり次の段取りを忘れてしまったようでした。
「羽毛田さぁーん、助けてくださーい」とバンマスにSOSするも、バンマスは腕組みをして沈黙…(何かサインを送っているかとかは、遠すぎて見えず)。そこですかさず、2階席の男性ファンが「しばじゅん、背中見せて!」と助け舟をだしました。
せ、背中見せてって、そういう世界ですか…と最初びっくりしましたが、それはしばじゅんのWebダイアリーのネタであると判明して安堵。なんでも、ライブ直前にエステに(無料券で)行って、プラス1000円で施術を追加したら吸盤で吸われて、背中にたこに吸い付かれたような型がついてしまったそうな。

◎○ ハハまちこのリクエスト「かなわない」 ○◎

この会場にはしばじゅんのお母さんも来られていたみたいですが、その「ハハまちこがどうしても歌えと」と言いつつ、アルバム「ひとり」に収録されている「かなわない」が始まりました。バックの映像が夜景になってなんだか大人のムードでした。残念ながら、マザーまちこの推薦曲なのに「ひとり」を持っていないので、ちょっとなじみがなくて…。どんな曲だったかあまり覚えていません。

◎○ これも羽毛田さんの担当曲「真夜中のチョコレート」 ○◎

次の曲に移るとき、特にMCをはさまずに少し間を空けたりすることがライブではよくありますが、「かなわない」から「真夜中のチョコレート」に移るときの間はいくらなんでも長すぎました。
バンドの準備ができてないのかなと見渡しても、羽毛田さんもスタンバイしてるし、ほかの人たちも特に何かトラブってる様子もない…。
と、しばじゅんが「・・・あれ?わたし?」
なんと自分の歌で曲が始まるのを忘れていたしばじゅんでした。大爆笑。
「真夜中のチョコレート」は「月夜の雨」で羽毛田さんがアレンジ担当の曲。これも大人のムードの、ボサノバ調のアレンジです。ライブでもCDと同じように、最初はギターでシンプルに、後半はピアノとパーカッションが加わって少し厚くした伴奏で演奏していました。羽毛田さんのソロの部分もあり、ピアノは聴かせどころ盛りだくさんの曲でした。

◎○ 絶妙のトライアングルの「片想い」 ○◎

ここで古川さん、宮川さん、石川さんが退場して、しばじゅんと羽毛田さん、チェロの中村さんだけになりました。そして始まったのが「片想い」。アルバム「ため息」に入っている曲ですが、アルバムバージョンではピアノとギター、ストリングスのアレンジになっています。これをもっとシンプルに、ピアノとチェロとしばじゅんだけ。まさに、絶妙のトライアングルでした。しばじゅんの声がとても美しく響くすてきなメロディと歌詞の曲ですが、このライブで歌われたものの中でもベスト、と思うほど心に残りました。

◎○ 再度SOS、そして‘大事な1曲’「月光浴」 ○◎

ここで一息、しばじゅんは後ろのテーブルの上の水のボトルを取ろうと後ろを向き、「あ、見た?!」とくるっと背中を隠しました。本当に巨大なタコに吸われたような痕がついているらしい。私の席からではとても見えませんでしたが。
けっこう調子が出ていたにもかかわらず、やっぱり「どうしましょう、羽毛田さん!」と再度バンマスにSOSするしばじゅん。ほんとにしゃべること忘れちゃったのか、それとも羽毛田さんをクローズアップするための演出か…。特に羽毛田さんからのフォローもなかったみたいですが、何を言うか思い出したみたいで、しばじゅんは「最近買ったもの」の話を始めました。
「こういう感じでいいんですかねー」「まだしゃべっててもいいですか?」と再びバンマスに確認。羽毛田さんがうなずいたので、さらにMCが続きました。
しばじゅんが最近買ったものとは、電動自転車でした。レコード会社のビクターに行くのが微妙に回り道でかったるいので、とかそんな話でした。しばじゅんのお買い物の話(特にネット通販)はよくオフィシャルのダイアリーに書かれていて何度か読んだ事がありますが、すごく面白いです。

MCを切り上げて、「大事な1曲です」「月光浴」が始まりました。これもとってもピアノが美しく美声を盛り立てる曲。「コーヒーに月と星を浮かべて」なんて、なかなか思いつかないフレーズ。しばじゅんの作る詩は目が捉えた瞬間を切り取る言葉が多いので、とてもビジュアルな想像力をかきたてますが、それは私の中では決して静止画ではなく動画です。色彩豊かな動く絵が頭の中に広がります。
この曲も「ため息」に入っていて、「片想い」と同じストリングスベースの曲ですが、やはりチェロでシンプルだけど印象的にアレンジされていました。

◎○ 大好きな「花吹雪」 ○◎

しばじゅんは詩、というか歌に載せる物語を作るのが本当に上手で、この短い中それを盛り込む言語感覚ってすごいなぁとよく思うのですが、それが好きか嫌いかはまた別の話。中にはあまり共感できない詩もあります。
でも、この「花吹雪」の詩は大共感。大人になって思うのは、人生ってもしかすると「変わってしまうこと」との果てしない戦いなのかもしれないということ。すばらしいものや美しいものを自分の中に変わらずにとどめておこうともがくけれど、この世のすべては変質するさだめ。ならば、「気が済むまで 今日は涙 流していよう」。この別れの悲しみにもいつか慣れてしまって、けっこう平気で思い出せる日が来ることを知っている、そんなになってしまう自分を悲しむ大人の、涙です。本当に、知らない人は一度聴いてほしいすばらしい歌です。
そしてライブでは…古川さんの素敵なソロあり、天井から舞い落ちる花吹雪の演出あり、でした。

◎○ 最後の2曲、の前にご挨拶だったんだけど… ○◎

次がお別れの曲、ということだったのですが、熱唱のあとのせいか、またまたしばじゅん言うことを忘れてしまいました。ピアノのほうに駆け寄り、羽毛田さんと相談…。
再び真ん中に戻って始まったのは「今日はお忙しいところライブにお越しいただき…」という終わりの挨拶。ぉぃぉぃ、これは覚えておこうよぉ〜と思いましたが、今日はもう歌うことで精一杯だったのか。でも話し始めると饒舌で、さらに公演のチケットが関係者席を押さえるのも大変なくらいあちこちで完売し、追加公演をすることになったけれど、自分で追加公演の予約の電話をかけてみたら何度やってもすぐつながった、大丈夫かな…という話をしていました。

最後の2曲のうちの1曲は、「紅蓮の月」のカップリング曲「後ろ姿」でした。
しばじゅんは基本的にシングルのカップリング曲をアルバムには入れないそうですが、カップリングは好評なことが多くて、この曲もとてもいいということを知ってほしくてセレクトしたそうです。私は「紅蓮の月」のシングルを持っているのでこの曲も知っていました。しばじゅんの王道(?)失恋ソングです。
女の子が、自分の失恋をはっきり思い知った瞬間、悪あがきしてしまう自分がいやでたまらないけど彼を手放せない…もう「何も残ってないよ」という歌ですが、これはメロディも聴きやすくて、かなりコユイ「紅蓮の月」となかなか素敵な組み合わせです(CDのストリングスは私のごひいき・弦一徹ストリングス)。
ライブでは羽毛田さんの「暖」な音色をバックに、CD以上にしばじゅんの歌が素敵に聞こえました。

そしてラストの曲は「今夜、君の声が聞きたい」でした。アルバム「ひとり」の曲なので、残念ながら聞き覚えなし…でしたが、羽毛田さんのかけめぐるピアノと、終盤絶好調を迎えたしばじゅんののびやかな歌声で、フィナーレにふさわしいとても華やかなパフォーマンスとなりました。

◎○ アンコールは知らない歌だった ○◎

最後の歌に向けられた拍手がすぐにアンコールの手拍子になりました。かなり時間がたってから、しばじゅんがオリジナルのTシャツとバッグ(パンフレットが入ってるらしい)としばじゅん学習帳(みためはジャポニカ学習帳そっくり)を持って出てきました。グッズの説明をした後、バンドメンバーを球場のウグイス嬢風にコールし始めました。古川さん以外のメンバーは、全員オリジナルの黒のしばじゅんTシャツ着用でした。

アンコールの1曲目はインディーズ時代の「パズル」という曲。
「みなさんに喜んでいただけると思って選んだんですけど」と言っていましたが、確かに初期からのファンにとってはすごくうれしいプレゼントだったでしょうね。残念なことに、私はそのときなぜ喜んでもらえるのかもよくわからなかったですが。
これで羽毛田さん、宮川さん、石川さんは終わり、最後の「幸せな歌」はギターの古川さんとのデュオでした。古川さんの素敵な前奏が終わり、いよいよしばじゅんが歌い始めた・・・と思ったら、「あ、間違えた!」
ナント、歌詞の「あなた」というところを「わたし」と歌ってしまったと…。
歌詞カードを持ってきてもらって(笑)もう一度やり直しとなりました。古川さんの素敵な前奏がもう一度聴けて得した気分でしたが、しばじゅんもそんなミステイクに全く動揺も見せず、実にどうどうとした歌いっぷりで最後を締めたのでした。

◎○ 総括と結論 ○◎

楽屋で羽毛田さんが「かなりバタバタしちゃった」と言っていたとおり、確かにMC忘れあり、段取り忘れあり、歌詞忘れあり…という、実に破天荒なライブでした。でもそれを笑って流せたのは、しばじゅんのキャラだなぁと思ったこともあるけれど、やはりライブというのは聴きたい歌があってそれをシンガーがきっちり歌って聴かせてくれれば、あとは大して何もいらないんだということだと思います。歌手は歌ってナンボだなぁ、ほんとに。そういう意味では、今日のしばじゅんは本当に立派でした。
でも、4月10日に同じ会場に戻ってきたときは、きっと何もかも頭に入ってスマートにこなしちゃうかな。ある意味、この初日のドタバタに立ち会えたのは、貴重な経験だったかも(笑)

<バンドメンバー>
ピアノ・バンドマスター 羽毛田丈史
ギター 古川昌義
ベース 石川具幸
ドラム・パーカッション 宮川剛
チェロ 中村潤

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