green image in karuizawa 3日目
090812 kingyoのレポート@軽井沢大賀ホール
まずはいきなり羽毛田さんのお土産画像から
この日の羽毛田さんは、このピンクのシャツとピンストライプのダークスーツといういでたちでした。
軽井沢大賀ホールはとてもきれいなホールですが楽屋も美しくて、羽毛田さんの横にちらりと垣間見える個室もゴージャスな感じ。(ホールのパンフレットによると、トイレとシャワールームなども付いているそうです。)
前置き
今年5月に行われたlive image 8の東京国際フォーラム公演で羽毛田さんからこの「green image in karuizawa」開催の発表があった直後にチケットを申し込んだおかげか、最前列ど真ん中(気持ち左)という良席をゲットできました。
そういえば、昨年8月3日に行われた「live image premium night」でも、前から二番目の同じような位置の席でした。ゲストの「ビンちゃん」ことヴィンチェンツォ・ラ・スコラさんのテノールの熱唱を真下で聴いたっけ。毎年この時期はちょっとツイてる感じ。
さて、今年の夏のイマージュ、最初に感想を言っちゃいますが、とにかく素晴らしかった。
live imageで演奏されてきた数々の名曲を含む全曲がアコースティックで楽しめるのだから、想像しただけでも素晴らしいわけですが、実際にはその予想の何倍もよかったです。
live imageのチケットを取る時、いつも願うのが
「どうかPAのまん前の前方席になりませんように」
ということ。たとえ一番前でもPAの前になるぐらいだったら、最後列でもいいから真ん中に座りたいと思うのですが、アンプラグドのコンサートはその心配が全くないわけです。
私の聴いた3日目は、羽毛田さんのピアノ、古澤巌さんのバイオリン、小松亮太さんのバンドネオン、そして1stバイオリンが相川麻里子さん、2ndバイオリンが伊能修さん、ビオラが番場かおりさん、チェロが柏木広樹さん、ベースが竹下欣伸さん、ギターが天野清継さんという構成で、途中天野さんのギターのみマイクがついたもののそれ以外の楽器はすべて生音、ホールの空気がそれぞれの音の振動を見事にブレンドして心地よく耳に届けてくれました。
その素敵な体験の一部始終を、順を追って書いてみたいと思います。
いろいろ大変だった2009年8月10〜12日
台風の大雨による洪水や鉄砲水あり、地震ありと、今年の8月前半は実に不穏でした。前日の11日の早朝には静岡で震度6弱の地震があって、うちの辺りも大層揺れたりしたので、何かの天災で新幹線が止まってしまうのでは?と本気で心配した12日でした。幸い当日は台風も去ってくれてとても涼しい朝となり、気分良く出発しました。
みなみさんもレポで書いてましたが、東京から軽井沢って新幹線ができたおかげでとても近くなりました。
もう少し若かったころは冬はスキーで、夏はコテージなどに泊ってと、しょっちゅう訪れていた軽井沢ですが、いつも自動車で行っていたので関越の渋滞とか練馬出口が出られないとか、とにかく往復は煩わしいイメージがありました。でも、今回新幹線で行ってみて本当にびっくり。湘南の自宅からドアtoドアで2時間ちょっとなんですから。軽く日帰り圏内でした。
東京駅を出てから、コーヒーを飲んでやれやれと思ったらもう大宮、そして「次は軽井沢〜」なんだ、居眠りするヒマもないじゃないか。
軽井沢に到着〜旧軽井沢でお昼ごはん
日帰りとはいえ、せっかく軽井沢に来たのだから旧軽井沢とプリンスアウトレットははずせない。
まず、お昼ご飯を旧軽井沢で食べて、アウトレットモールはコンサートの後で行くことにしました。
軽井沢駅に降り立ってびっくり。
東京より暑いぞ。ここって避暑地じゃなかったっけ?
旧軽井沢まで歩くのはあまりにもキツかったので、タクシーに乗ることにしました。タクシーはクーラーがついてなくて、車中も暑い…でも、窓から入ってくる風はやっぱり高原の風。湿度が低くてとてもさわやかでした。
久しぶりの旧軽井沢でしたが、お店がずいぶん新しくなっていて、なんとなく鎌倉の小町通りに似てる。通りの幅が広いだけみたい。
何を食べるか連れと検討した結果、三笠會館に決めました。三笠會館って銀座にも湘南にもあるのになんでここまで来て…と思ったけど、高原野菜などの地元メニューのパスタやサラダがおいしそうだったので。
バルコニー席は暑かったけれど、扇風機の前だったので快適。やっぱり海のそばと違って空気がさわやか。お料理もおいしかったです。
デザートとコーヒーまで楽しんで、ゆっくりおしゃべりをしていたら2時になりました。旧軽井沢から駅に近い大賀ホールまではけっこう距離がありますが、連れがせっかくだから歩いて行こう、と主張。避暑地なのになぜ日傘?と思いながら傘をさして、途中ソーセージ屋さんでの休憩もはさみつつ、ゼーゼー歩きました。大通りからはずれて森林の中の道に入り、「大賀通り」というソニーの名誉会長の大賀典雄さんの名前が付いた通りをテクテク歩いて行くと、駐車場の向こうにそれらしきとんがり屋根が見えてきました。
すばらしい環境の軽井沢大賀ホール
高原の音楽ホールらしい落ち着いた外観、そしてすぐ前には大きな池(沼?)とそれにかかる矢ケ崎大橋。
WEBサイトの写真で見たとおり、軽井沢大賀ホールはとても美しい環境の中にたたずむ趣のあるホールでした。
もう開場が始まっていてたくさんのお客さんが入り口に列を作っていましたが、私たちは夢中になって写真撮りまくり、特になかなかうまくカメラ目線になってくれないカモを追いかけて、大騒ぎでした。
水辺に立って橋を眺めていると、なぜか去年クリアしたゲーム「バイオハザード4」の湖のシーンがよみがえりました。あの、大きな魚に追いかけられて必死で(私のキャラクターが)泳いで逃げた湖の静けさがなぜか思い出されて…。
一通り遊んでから、ホールに入りました。
それほど大きなホールではないので、ロビーもこじんまりしていましたが、とても居心地のよい感じがする木の内装、ホワイエは老舗の茜屋珈琲店のお店でした。軽井沢に来たら必ず駅前のお店に寄ってコーヒーを飲み、ジャムや紅茶を買って帰るのだけど、今回はここでジャムが買えました。
小さなロビーは人でいっぱいでしたが、物販コーナーはちゃんと作られていました。昨年の経験からして、売っているパンフレットは「live image 8」のものだな、と思いましたがやはりそうで、特に買いたいものもなかったので羽毛田さんのアルバム「PRESENTS III」(通算3枚目)を買いました。
初日のご報告によると終了後サイン会があるとのことだったので、2部開演の時間が押して、もしかすると楽屋に羽毛田さんを訪ねる時間がないかもしれない、ということはサイン会の列に並んでお土産画像を撮らせてもらうのがベストかも…そして、羽毛田さんのソロアルバムは各三枚購入が(個人的に)マストなので、ここで3枚目を買ってしまおう、とも思ったわけです。
(結果的にはこの日はサイン会はありませんでしたが、お陰で駆け足でしたが楽屋をお訪ねすることができました。)
CDを買ってしまうと、早くホールの中に入りたくなりました。
人が多いからいや、とかそういうのではなくて、ホールが中からおいでおいでしているというか…。
たとえば美しい教会の礼拝堂の静けさに魅かれるように、早くこの静謐な空間に入ってみたくなりました。そんな、不思議なパワーを持つホールでした。
ホールに入る前にセットリストが貼り出されているのを見つけました。どうやら配られているセットに変更があったらしい。しかも羽毛田さんのセットだ!
2番目の「愛を奏でて」と3番目の「地球に乾杯」がチェンジだそうで。そりゃそうだよね。地球に乾杯が先じゃないと、座りが悪いよねと納得しながらホールの中へ。
少し背もたれが高い椅子が小さなステージのまわりを囲んでいて、ステージの背後にもサイドにも席がありました。その1階をぐるっと囲んで2階席がありました。
私たちの席は予想通りど真ん中。ステージ上には少し奥にピアノが、そしてその前に弦カルテットの席が作られていましたが、その1stバイオリンと2ndバイオリンの間ぐらいでした。弦カルテットの椅子はパイプ椅子でしたが、三番目の本来ビオラが座るであろう席だけがなぜかピアノ椅子でした。
「なんでなんだろうね?」と連れと話していましたが、真相はみなみさんの10日レポートに…。
開演〜羽毛田さんコーナー
席についてみると、椅子がとても座りやすいことに気がつきました。特に座高の高い連れは、首まで支えてくれる背もたれに感激の様子。
お客さんは、若い人もいるけれど年配のご夫婦が多い感じ。途中の反応などから判断すると、古澤巌さんのコンサートに行き慣れているらしきご夫婦が多かったです。
軽井沢は遠いし、平日のお昼だし、お客さんは埋まるのだろうか?という心配は全くの杞憂。時間がたつにつれて、どんどん座席が埋まってゆきました。最終的には、2階席とステージ背後の席は使われていませんでしたが、1階正面の席はほぼ埋まっていました。
開演時間が過ぎてもなかなか始まりませんでしたが、これには訳があって、ホール全体が水道トラブルに見舞われてトイレなども使えない状態になっていました。そのせいかどうかは不明ですが、途中休憩はありません、という放送がありました。
結局3時15分か20分ぐらいに開演されました。みなみさんから聞いていた通り、開演の合図は小鳥のさえずり、そして教会風の鐘の音でした。
まず弦カルテットの4人と羽毛田さんが登場。ビオラ席だと思ったピアノ椅子には柏木さんが座りました。
01.この空と大地の出会う場所
今となってはもう好きな曲がありすぎてどうなんだかわからなくなってしまいましたが、以前この曲は「地球に乾杯」を超える私のお気に入り第1位の曲でした。それほどまでに好きな曲が、目の前で、生音で聴ける幸せ。文字通り心洗われました。ストリングスの生音も感動。「魔法遣いに大切なこと」のアニメ初放送の日に聴いたあの感動がよみがえりました。
(MC)
みなみさんのご報告と同じく、「ようこそいらっしゃいました」のご挨拶の後、大賀ホールで演奏できるという喜びとともに、軽井沢が自分にとって特別な土地で、実はここのすぐ近くの軽井沢病院で生まれたんだ、ということ、そして子供のころは毎夏休み帰省していたので、「僕の夏休みの思い出はまさに軽井沢の思い出」という話でした。
02.地球に乾杯
柏木さんとのデュエットでした。あとのMCでの解説によると、真ん中の部分は二人ともアドリブなので、演奏してみないとどうなるかわからなかったそうです。でもとってもうまくいって、終わった後羽毛田さんは柏木さんに親指立ててグー!サインしてました。羽毛田さんもいろいろな音を交えて自由に演奏していましたが、柏木さんが弓を激しく動かしてチェロで歌っていて、聴き惚れてしまいました。今回と同じく柏木さんと共演している、ファーストアルバム「PRESENTS」の最後に収録されている「地球に乾杯 スペシャル・バージョン」の生演奏だったんだなと、後で気が付きました。
03.愛を奏でて
live imageでは確かd'amourのときに柏木さんとのデュエットで愛を奏でたと思うので、こちらもデュエットかなと思いましたが今回はソロでした。1人で演奏する分、間の取り方や音の遊びは自由になるわけですが、羽毛田さんはゆっくりとひとつひとつの音をかみしめるように弾いていました。とても美しく優しい音で、私の隣に座っていた60代ぐらいのご婦人が、「とてもやさしいピアノを弾く方ね」とお連れのご主人に話していました。
(MC)
「地球に乾杯」(今はもう放送していないけど、以前放送していたNHKの番組のテーマ曲、柏木さんとのアドリブがうまくできた)と「愛を奏でて」(僕の曲ではなくて、「船上のピアニスト」という映画音楽の曲)の曲紹介をしましたが、最初の「この空と大地の出会う場所」の説明はありませんでした。お客さんの年齢層が高かったので、アニメの説明をしてもピンと来なかったかもしれないけど…。
その後、初日と同じく、今回は天才ピアニストのアルトゥーロ・B・ミケランジェリが使ったスタインウェイのピアノを弾かせてもらっていて、ピアノにミケランジェリのサインが入っているという話、ミケランジェリはリハーサルで最高の演奏をしてしまうと「今日はもうこれ以上の演奏はできない」と本番をキャンセルして帰ってしまったらしいので、僕もそうしようと思ったが本番のほうがよくできたので帰らなくてよかったというウケポイントのお話をしていました。
04.未来へのプレーバック
NHKの「プロジェクトJAPAN」の番組の説明を簡単にして、ベースの竹下さんが加わり「プロジェクトJAPAN」のメインテーマ曲を演奏しました。
番組でのオーケストラによる壮大なバージョンとは違い、相川さん&伊能さんのバイオリン、番場さんのビオラ、柏木さんのチェロ、竹下さんのベースと羽毛田さんのピアノによるこの演奏は哀切の音色でありました。この曲のメロディーの美しさを再認識しました。
05.ROOKIES〜愛のテーマ〜
すでに前日から私が7777掲示板で話題にしてましたが、この日12日の午前中には、羽毛田さんの母校関西学院高校の野球部が70年振りの甲子園出場を果たして初戦突破したばかりでした。羽毛田さんはこの勝利に大興奮の様子、「私事ですが!」と「1勝を祝して、そして2回戦も頑張ってもらうために」この演奏を関西学院高校野球部に捧げました。
思いのこもった演奏は感動的で、今回は大成功でした。
これで、羽毛田さん自身のコーナーは終わりました。羽毛田さんはお辞儀をして、弦の方々と共にいったん退場しました。
小松亮太さんのコーナー
ステージ上のセッティングが終わって、再びストリングスメンバーと羽毛田さん、そしてギターの天野清継さんが登場しました。
このときまで、今日のギターが誰なのかわからなかったので、ほーんの目と鼻の先で天野さんが演奏されるのを聴けると知って、私が心の中で狂喜乱舞したのは言うまでもありません。
全員が着席したところで、小松亮太さんが登場・・・・・・また衣装がハデだ。
この日は、黒と鮮やかなブルーのまじりあった大きな花柄のサテン地のシャツ、そしてよく見ると薄いストライプが入った、グレーっぽいズボンでした。うっすらとメイクもされていたような気がしたんだけど、気のせいかな?
「軽井沢の皆さんはこれをアコーディオンとは呼ばないと思いますが・・・」と、恒例の「これはアコーディオンじゃないよバンドネオンよ」確認から始まりましたが、「私も軽井沢の皆さんじゃないよ」と思った人多かったかも。
06.目覚め
live imageでもよく演奏された「ダバダ」で始まりました。「ダバダとしか思えない」と小松さんが曲解説していると、近くの席の年配のご婦人が「あらなつかしい。」ネスカフェ・ゴールドブレンドのCMは、昭和世代にはとってもなじみ深いですから。
さらに小松さんはここでかなり高い声で「ダバダ〜」と歌ってみせました。すごいサービスだなぁ、今日は。
私は初めて聞いた話だったけど、この15秒ほどの短い曲を小松さんのタンゴバンドのメンバーの方が3分に引き伸ばしてアレンジされたそうです。
この曲も、生音は想像しただけでもいい感じですが、ほんとにいい感じでした。
07.土手と君と
live imageで披露されたテレビ番組のテーマ曲で、私自身とても好きな曲。もう最高でした。美しかった!
ところで、小松さんは今日は初イマージュのお客さんが多いかも、と思ったのか、この土手話もすごく詳しかったです。
自分が思い浮かべる土手といえば、生まれ育った足立区の土手、金八先生のロケは学校の行き帰りなどに何度も見た。テレビで番組を見たら、友達のお母さんが後ろのほうに映ってたりした、などなど、楽しいお話をいっぱいしてくれました。
08.オブリヴィオン
「忘却」という意味の、ピアソラが映画「ヘンリー4世」のために作った映画音楽だそうです。映画のほうは、マルチェロ・マストロヤンニの主演だったのだけどほとんどヒットせず、小松さんも探しているのだけどビデオが見つからないぐらいだそうです。サントラだけが有名になっちゃったそうな。
エンディングの、バンドネオンの蛇腹を開ききって最後の音をしぼりだすような演奏が印象的でした。
09.ポル・ウナ・カベーサ with 古澤巌
小松さんが「Fさんを呼びたい」と言うと、Fさんファンが多いらしい会場が沸きました。そして「Fさん」こと古澤さんが登場。薄いグレーと白のストライプのスーツ、白い帽子、そして肩当のスカーフはとてもいい色合いのグレーのペイズリー柄でした。なぜか軽井沢にもしっくりなじむ古澤さん。
今年のlive imageで初披露された「首の差で」という意味の曲ですが、羽毛田さんが「トラディショナルなタンゴをやってみたら?」と提案して選ばれたんだった。
今回も「浅田真央さんがすべった」曲と紹介。目の前で古澤さんが甘い旋律を奏でていて、あまりに近すぎて、だんだん自分のために演奏してくれてるんじゃないかみたいな気になってきました。言うことなしのすばらしい演奏でした。
10.ジェラシー with 古澤巌
曲の名前を聞いてぴんと来なくても、聞いたら絶対「あ、あれか」とわかる有名曲ですが、ピアソラのアレンジで演奏されました。本邦初演だとか。この曲の相川さんの演奏にも聴き惚れました。相川さんや伊能さんの演奏をこんな近くで聴くのは初めて。貴重な体験でした。
小松さんはこのような伝統曲を集めたアルバムを9月30日に発売するそうです。それを発表すると、お客さんからはちゃんと拍手がありました。小松さん、内心ほっとしたかも。宣伝のときに拍手が起こらないと、いつも悩んでらっしゃるので笑
古澤巌さんのコーナー
11.愛しみの夜会 with 古澤巌
羽毛田さんと古澤さんと小松さんはlive imageで共演している曲がすごく多いせいか、今回はコラボレーションが多くて次々と知っている曲が演奏されていきました。
「愛しみの夜会」はlive imageでは映像付きでPAを通して華々しく演奏されましたが、こんな小編成の生音だとむしろリアル鹿鳴館な雰囲気がよくでていました。本来はこのように演奏されたのでしょうから。
12.cafe 1930
これはピアソラがギターとフルートのために書いた曲だそうですが、小松さんがバンドネオンとバイオリンのために起こしたそうです。初めて聞いた曲でしたが、すっかり小松さんと古澤さんの雰囲気になっていました。原曲も聴いてみたくなりました。
13.ニュー・シネマ・パラダイス
天野さんのギターによる「あの」イントロから、古澤さんの「あの」バイオリン。言葉では表せない至福のひとときでした。
アサド兄弟バージョンが最初の「image」に収録されましたが、アサド兄弟にそんなに売れたんだったらちゃんと契約しておけばよかった、と後で言われたそうです。会場爆笑。
全くの余談ですが、ずっとずっと昔、このアサド兄弟共演の古澤さんのアルバム「RENDEZ-VOUS」がほしくて、タワレコ某店で店員さんに「古澤巌とアサド兄弟のアルバムはありますか?」と聞いたら、店員さんに「アサダ兄弟のアサは朝昼晩の朝ですか?」と聞かれ、「カタカナです」と答えたことがありました。見つかるわけないよ。
14.Tea for Two
ゴンチチライブのオープニングにいつも流れるスタンダード・ナンバー。
次に演奏するこの曲を紹介するとき、一瞬古澤さんは何をやるか忘れちゃったというお茶目な一幕が。「えっと、私は次に何をやるんでしたっけ?」と後ろの台に載っていた紙を見に行き、会場はクスクス笑い。さらに古澤さんは、タンゴをやっているあたりから自分がどこにいるかわからなくなったそうで、「あ、軽井沢でしたよね」???演奏に没頭して無我の境地になられたのでしょうか?
演奏は、ギター、チェロ、ベースと古澤さんのswingingな「二人でお茶を」でした。
15.チャールダーシュ
演奏の前にMCがありました。
「最近歌をやり始めまして・・・」勘のいいお客さんはすでにクスクス笑い。葉加瀬太郎さんや松下奈緒さん、小野リサさん、ブラザートムさん、河口恭吾さんと「乾杯の歌」を歌うアサヒビールのCMがテレビでよく流れていますが、その収録の話でした。葉加瀬さんと古澤さんがあまりにがなりすぎて、監督さんがプロの歌手の小野リサさんに「もう少し大きい声で」と失礼にもダメ出しをしたという秘話を話してくれました。
「先日ダンディズム・ビンテージというアルバムを出しました。その中から…何も演奏しませんが…」に会場が大爆笑している間に羽毛田さんが再登場して、大人気の「チャールダーシュ」が始まりました。このメンバーならではの、すばらしいチームワークの「チャールダーシュ」でした。バイオリンとチェロがお互いにしゃべりあってるみたいでした。このときの古澤さんの指の動きの速さはすごくて、自分史上最も至近距離で見た「チャールダーシュ」でしたが、目が追いつかなかった!
演奏後、古澤さんは「アコースティックでやるとどうなるだろうと思ったけれど、自然に音が交じり合いましたね」と話していました。
16.Fine Day!
live imageだと、チャールダーシュ後の大拍手の中引き続き「Fine Day!」へと流れていきますが、今回は「軽井沢風Fine Day!」と古澤さんが名づけたとおり、天野さんのギターのイントロがさわやかな森の木漏れ日のような演奏でした。
この雰囲気では、いつもの「弓指し⇒不適な笑み⇒クルクル」はないだろうと思ったのですが、さすが古澤さん。客席の上手側から下手側までを弓でずいーーーーぃっと指して、さわやかにくるりと1回転しました。
アンコール
最初の水道トラブルで開演が遅れたせいで時間が押していたのか、一度退場したメンバーがすぐにまたステージに戻ってきました。「私が話していいんですか?」と確かめつつマイクを持った古澤さんが、来年はlive image10周年の年なので、これまでの出演アーティストなども集まって、盛大にお祝いをしたい、またぜひ聴きに来てください、などと締めの挨拶をしました。
アンコール曲はこの小編成なのに大迫力の「リベルタンゴ」。羽毛田さんもグルングルングリッサンドしてました。
その他もろもろ
サイン会がなかったおかげで、2部開演まで少し時間があった羽毛田さんを楽屋に訪ねることができました。それがこのページの最初の写真。フラッシュなしで撮ったので、色が黄色っぽくなってすみません。
この日は加古隆さんも客席で聴いていらっしゃったそうですが、楽屋で「すごくよかったよー」と加古さんと私が羽毛田さんに駆け寄ったのが同時だったので、大変恐縮しました。
ミュージシャンにとって、アコースティックライブにはそれ特有の大変な面もあるそうですが、やはりマイクを通さず楽器の音がじかに耳に入ってくるのはなんとも言えず心地いいものです。今回は出演者、曲目、ホール、環境などすべての面において非の打ち所のないコンサートで、これまで自分が体験してきた数多くのコンサートの中でも、ほぼベストではないかと思うくらい大満足な体験でした。可能ならば、ぜひこのgreen imageを恒例化してもらって、できるだけたくさんの方に体感してもらいたいと思いました。
さて、茜屋のジャムも大賀ホールで買えたし、コンサートが終わったら目指すところはただひとつ、軽井沢プリンスアウトレット!
新幹線は夜の8時半過ぎだったので、ぎりぎりまでショッピングして、帰りは「峠の釜飯」を新幹線で食べようということになりました。セール中ということもあって、心行くまでお買い物満喫。そして8時半ごろ駅に行って愕然…「峠の釜飯」のおぎのやは、8時閉店だった…。楽屋のテーブルに残っていた「峠の釜飯」(出演者のお弁当だったらしい)の残像が目の前をチラチラ…か、かまめし…orz
結局、おやきでがまんしました。まぁこれもおいしかったけど。