traces2005 -SEPTEMBER-
今月の1枚
9月7日に中(あたり)孝介さんのアルバム「Materia」が発売されました。「マテリヤ」とは、奄美の方言で「天から差す光」の意味だそうです。それにちなんで、なんとかかっこよく「天から差す光」を捉えたかったのですが、ここのところまさに運動会日和の晴天続きなうちの地元。なかなかチャンスがなくて困ったのだけど、今朝やっとシャッターチャンスらしき瞬間にめぐり合いました。やっぱ早起きは三文の徳、だなぁ。奄美のダイナミックな風景には及ばないかもしれませんが…。
アルバムジャケットの裏面に、モノクロのすばらしい写真が載っていますので、ぜひ買ってご覧ください。
2005年9月のピックアップ
ピックアップするならこの「Materia」なのだけど、実は島唄系がちょっと苦手な私。島唄って、たとえば朝崎郁恵さんの歌をライブで聴くとか、そういう特別な場で聴くのはとても感動するのだけど、日々聴く音楽としてはちょっとな…、という感じだったのです。だからこのアルバムも「そのうち買うことにしよう」となんとなく先延ばしにしていました。
ところが、じわじわとあちこちいろいろなところから、「中孝介のマテリヤがいい」という声が聞こえ始め…。しかも、これは島唄のアルバムではなくて、島唄の唄者が歌うポップスアルバムなのでした。特に、羽毛田さんがプロデュースした「家路」は、ときどき聴いているJ-WAVEの「JAM THE WORLD」のエンディング・テーマにも採用されていました。
そして、私をただちに購入に走らせたのが、このブログ http://yamamura.exblog.jp/2216062/ でした。なんとなくオンとオフの境目がなくて、ずっと力入りっぱなしの自分こそ、このアルバムを聴かなきゃいけないんじゃないの?そう思ったら、もうすぐに聴いてみたくなったわけです。
中 孝介(あたり・こうすけ) 「Materia」
1.家路 (作詞・作曲 江崎としこ)
ダウンロード販売でバラ買いするなら、絶対この曲ははずさないでほしい!私の「島唄系苦手」をふっ飛ばしました。今一番話題になっている曲です。楽曲提供している「江崎としこ」さんは、羽毛田さん関連の作品でたびたびBGコーラスなどでお名前が出てくるあの、江崎稔子さんです。この曲を最初に聴いたとき、とてもなじみのある感じがしました。聴いているうちに気がついた。中孝介さんの声、アイリッシュ・ホイッスルみたい。安井夫妻のホイッスルを思い起こすような、少し枯れた郷愁感ある声です。こぶしをまわす感じも似ている。すごく聴き心地がよくて、歌詞を素直に受け入れてしまいます。
produced by 羽毛田丈史
bass: 一本茂樹 guitar: 山本タカシ percussion: 梯郁夫
pedal steel: 田村玄一
2.すべてに意味をくれるもの (作詞・石渡淳治 作曲・葛谷葉子)
ときどきくるりとまわるこぶしがなければ、とてもオーソドックスなポップスに聴こえる。やさしい声が、ラブソングにぴったり。
produced by 藤本和則
all instrumental & programming by 藤本和則
3.HERO (作詞・作曲 Mariah Carey/Walter N. Afanasieff)
マライヤ・キャリーのカバー曲。英語で歌っています。
produced by 酒井陽一
guitar:山本タカシ keyboards:エマーソン北村
synthesizer programming:酒井陽一 synthesizer operator:大川茂伸
4.moontail (作詞・作曲 江崎としこ)
ハードなギターのアレンジと美しいファルセットが印象的な曲。クレジットには載っていないけど、羽毛田さんがバックでキーボードを弾いてると思います。
produced by 羽毛田丈史
drums: 佐野康夫 bass: 渡辺 等 guitar: 山本タカシ 西海 孝
5.砂の城 (作詞・石渡淳治 作曲・藤本和則)
ゴンチチライブで聴いたことのある田村玄一さんのペダル・スチールが夢見心地な、スローテンポの南国っぽい曲。歌詞がとても説得力あります(笑)
produced by 藤本和則
all instrumental & programming: 藤本和則
pedal steel: 田村玄一
6.HOME (作詞・作曲 山崎正義)
山崎まさよしさんのカバー曲。Saigenjiのブラジルなギターと、中さんの奄美な声の対比を感じる曲。お互いに強い存在感があります。
produced by Saigenji
acoustic guitar & chorus: Saigenji percussion: 石川 智
2005年9月の足跡
中孝介さんの「マテリヤ」関連では、羽毛田さんがプロデュースした「家路」は、J-WAVEの夜の番組「JAM THE WORLD」(http://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/)のエンディングテーマになっていて、問い合わせが多く寄せられているそうです。アルバムの楽曲は、エキサイト・ミュージックや中さん自身のブログ「島ぬ宝」で試聴できます。
また、まるちゃんからいただいた鹿児島情報ですが、9月29日19:00から放送されたMBC「どーんと鹿児島」という番組は中さんの特集だったそうです。密着ドキュメントのレコーディングの場面で、中さんが島唄の声でポップスを歌うときの声の出し方などに悩んでいるとき、彼に指導している羽毛田さんが映ったそうです。羽毛田さん自身が歌ってみせたりする場面があったり、後でインタビューも受けていて、結構アップで映っていたそうな。お願いですっ、全国放送してくださいっ!鹿児島では、「家路」がニュース番組のエンディング曲になっているそうです。まるちゃん、情報ありがとう!
7日 中(あたり)孝介「マテリヤ」発売(「家路」「moontail」プロデュース・演奏)